ナハ10系(座席車)
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◆ナロ10、オロ11
 ナロ10 1〜33
 オロ11 1〜33(旧ナロ10、冷房付)
 ナロ10形はリクライニングシート付きの特別2等車(特ロ、後の1等車→グリーン車)で、急行列車の増発による特ロ不足対策として当時特急用として使用していたスロ54形を急行用に転用するため、1957〜1958(昭和32〜33)年に日立製作所で33両製造された。ナハ11形の軽量構造と特ロの設備を組み合わせた構造となっているが、車体幅はナハネ10形と同様の2950mmに拡大し車体裾は絞っている。定員は48名で、台車は枕バネ硬さを変更したTR50Bを使用している。冷房取付改造の対象形式となったため、1966〜1968(昭和41〜43)年に屋根を低屋根化して分散形冷房装置AU13を5台取り付け(電源はディーゼル発電機式)、重量増加に伴いオロ11形に改番された。「つばめ」などの特急の電車化により九州地区に配属となり東京・関西〜九州間の急行で運用されていたが、1975(昭和50)年3月改正による東京・関西〜九州間の急行廃止とともに余剰となり、(電気暖房がないため)他線区へ転用されることなく1975(昭和50)年に全車廃車となり形式消滅となった。



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◆ナハ10
 ナハ10 1〜114(電気暖房付は+2000)
901〜908(試作車、電気暖房付は+2000)
 日本初の本格的軽量客車で、試作車初代ナハ10 1〜8(後のナハ10 901〜908)は1955(昭和30)年に川崎車輌、日立製作所、日本車輌、汽車製造で8両製造された。大型化したアルミサッシの側窓とノーシルノーヘッダーのヨーロピアンスタイルの軽量車体で、スハ43形に比べ自重が10t軽くなっている。出入口扉はアルミ製無塗装の変形2段折戸で、便所・洗面所は出入台外側に配置され、台車は新設計のTR50である。1956〜1957(昭和31〜32)年に川崎車輌、日立製作所、日本車輌で量産車ナハ10 1〜114が製造され、試作車8両はナハ10 901〜908へ改番された。東京〜九州間の急行を中心に信越・上越線で運用され、その後ローカル線に転用されたが、1977(昭和52)年のオハ50系の製造開始とともに大量に廃車され、1986(昭和61)年までに廃車となり形式消滅となった。

ナハ10 58

ナハ10 58(福フチ
東舞鶴駅、1986年 3月10日




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◆ナハ11
 ナハ11 1〜97(電気暖房付は+2000), 2098〜2102(電気暖房付)
 ナハ10形の改良版として製造された座席車で、1957〜1959(昭和32〜34)年に日本車輌、日立製作所で102両製造された。基本設計はナハ10形と同様となっているが、ナハ10形と異なり新製時より室内灯に蛍光灯が採用されている。また、東北地区における電気暖房の使用開始により5両は当初から電気暖房付きの2000番代で登場している。1976(昭和51)年に1両が教習車ナヤ11形へ改造されたが、1977(昭和52)年のオハ50系の製造開始とともに大量に廃車され、1986(昭和61)年までに廃車となり形式消滅となった。

ナハ11 40

ナハ11 40(福フチ
東舞鶴駅、1986年 3月10日




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◆ナハフ10
 ナハフ10 1〜48(電気暖房付は+2000)
 ナハ10形とともに登場した緩急設備付きの座席車で、1956〜1957(昭和31〜32)年に日本車輌で48両製造された。基本設計は量産車ナハ10形と同様となっているが、後位側に車掌室が設けられ、その妻面には後方監視用の窓が設けられ、出入口扉もアルミ製無塗装から鋼板製に変更されている。東京〜九州間の急行を中心に信越・上越線で運用され、その後ローカル線に転用されたが、1977(昭和52)年のオハ50系の製造開始とともに大量に廃車され、1986(昭和61)年までに廃車となり形式消滅となった。

ナハフ10 28

ナハフ10 28(福フチ
西舞鶴駅、1986年 3月10日




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◆ナハフ11
 ナハフ11 1〜30(電気暖房付は+2000)
 ナハフ10形の改良版で、ナハ11形とともに登場した緩急設備付きの座席車。1957〜1958(昭和32〜33)年に日本車輌で30両製造された。基本設計はナハフ10形と同様となっているが、ナハフ10形と異なり新製時より室内灯に蛍光灯が採用され、出入口扉も変形2段折戸から(開閉窓付き)1枚開戸に変更されている。1976(昭和51)年に1両が教習車ナヤ11形へ改造されたが、1977(昭和52)年のオハ50系の製造開始とともに大量に廃車され、1995(平成7)年にJR東日本に引き継がれた2両が廃車となり形式消滅となった。

ナハフ11 2022

ナハフ11 2022(南シナ
大宮駅、1985年 9月 8日

 <車両履歴>
  ナハフ11 22 (1958年/新製)
    ↓
  ナハフ11 2022(1959年/電暖化)



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