オハ35系 (Part1)
【オハ35系 Part 12 】 【HOME


TOPPREVNEXTBOTTOM

◆オロ36、オロフ33
 オロ36 1〜38(旧スロ30960〜30997、電気暖房付は+2000)

 オロフ33 1〜5(旧スロフ31100〜31104)
 オロ36形は 固定座席(ボックスシート)の広窓2等車(並ロ)で、1938〜1939(昭和13〜14)年に日本車輌で38両製造された。車体形状は全溶接を採用(リベットなし)した丸屋根形で、側窓は幅1300mmの広窓となっている。定員は64名で、台車はTR23を使用している。製造当初はスロ30960〜30997という車号であったが、昭和16(1941)年にオロ36 1〜38へ改番された。戦災により2両が廃車となったが、その他の車両は1963〜1964(昭和38〜39)年にオハネ17形に11両が改造され、さらに残りの25両が格下げされてオハ55形100番代(後に6両がマニ36形に改造)となり形式消滅した。

 オロフ33形は オロ36形に緩急設備と給仕室を設けた2等緩急車(並ロ)で、1939(昭和14)年に日本車輌で5両製造された。室内は後位に給仕室と車掌室が配置されており、そのため定員は56名と少なくなっている。製造当初はスロフ31100〜31104という車号であったが、1941(昭和16)年にオロフ33 1〜5に改番された。1965(昭和40)年に3両が格下げされてオハフ53形となり、残りの2両も廃車となり形式消滅した。

オロ36 11
オロ36 11(岡オカ 岡山駅、1963年 6月

 写真:「北総レール倶楽部」より提供

 <車両履歴>
  スロ30970 (1939年/新製)
    ↓
  オロ36 11 (1941年/改番)
    
  オハ55 111 (1965年/格下げ)
    ↓
  マニ36 90 (1967年/改造)
オロフ33 1
オロフ33 1(東シナ 京都駅、1953年 3月22日

 写真:奥野利夫氏より提供

 <車両履歴>
  スロフ31100 (1939年/新製)
    ↓
  オロフ33 1 (1941年/改番)
    
  オハフ53 1 (1965年/格下げ)



TOPPREVNEXTBOTTOM

◆オロ40
 オロ40 1〜23(旧スロ31120〜スロ31142、張り上げ屋根、電気暖房付は+2000)
24〜37(旧スロ31143〜スロ31151、丸屋根形、オロ40 33以降は新番号で出場、電気暖房付は+2000)
38〜82(半切妻形、電気暖房付は+2000)
98〜102(ジュラルミン試作車、半切妻形)
 オロ36形に続いて製造された固定座席(ボックスシート)の広窓2等車(並ロ)で、1940〜1947(昭和15〜22)年に87両製造された。窓幅はオロ36形の1300mmから100mm狭くなって1200mmとなっているが、室内配置はオロ36形と同じため定員は64名である。
 オロ40 1〜37は 1940〜1942(昭和15〜17)年に新潟鉄工所、日本車輌、田中車輌で37両製造された。オロ40 1〜23は長柱構造を採用したため張り上げ屋根で、オロ40 24〜37は標準車体の丸屋根形となっており、台車はいずれもTR23を使用している(オロ40 6は試作台車OK-IIを使用)。1940〜1941(昭和15〜16)年に製造された32両は当初スロ31120〜スロ31151という車号であったが、1941年(昭和16)年にオロ40 1〜23に改番され、さらに1942(昭和17)年にオロ40 33〜37が新番号で増備された。戦災により6両が廃車となり、戦後は進駐軍に接収され2等車や区分車として使用されたが、その後全車とも接収解除となりオロ40形に復旧されている。1964〜----(昭和39〜--)年に26両がオハ55形に格下げ改造され、3両がオハネ17形に、2両がマニ36形0番代に改造された。

 オロ40 38〜82, 98〜102は 戦後の1946〜1947(昭和21〜22)年に増備されたグループで、日本車輌、川崎車輌で49両製造された。窓配置等の車体配置は戦前製(オロ40 1〜37)と同じであるが、車端部はオハ35形後期形のように半切妻形(折妻端狭形)となり、台車もコロ軸受のTR34に変更されている(一部は戦災車などのTR23を使用)。オロ40 98〜102は航空機用のジュラルミンを外板に使用した試作車であったが、腐食が激しかったため1954(昭和29)年に車体を更新してオロ42形に改造されている。また、オロ40 83〜97は転換クロスシートを取り付けてオロ41形として登場したため欠番となっている。1964〜----(昭和39〜--)年に22両がオハ55形に格下げ改造され、4両がオハネ17形に改造され、さらに19両がマニ36形0番代またはマニ36形200番代に改造された。

オハ41 2053
オハ41 2053(秋アキ 青森駅、1977年 8月

 写真:「北総レール倶楽部」より提供

 <車両履歴>
  スロ31141 (1940年/新製)
    ↓
  オロ40 22 (1941年/改番)
    ↓
  オロ40 2022(19--年/電暖化)
    ↓
  オハ55 2022(1964年/格下げ)
    ↓
  オハ41 2053(1965年/通勤化)
オロ40 81
オロ40 81(大ミハ 大阪駅、1963年 6月

 写真:「北総レール倶楽部」より提供

 <車両履歴>
  オロ40 81 (1947年/新製)
    
  マニ36 211 (1967年/改造)
オロ40 100
オロ40 100(−) 京都駅、1953年 3月31日

 写真:奥野利夫氏より提供

 <車両履歴>
  オロ40 100 (1947年/新製)
    
  オロ42 3  (1954年/改造)
    ↓
  オハ53 103 (1965年/格下げ)
    ↓
  オハ41 253 (1967年/改造)



TOPPREVNEXTBOTTOM

◆オロ41
 オロ41 1〜15(半切妻形)
 オロ40形を基本に製造された転換クロスシート式の狭窓2等車(並ロ)で、1948(昭和23)年に川崎車輌で15両製造された。車体は車端部がオハ35形後期形のように半切妻形(折妻形)となっており、台車はTR34を使用している。車内はオロ35形と同様に転換クロスシートとなっているが、シートピッチがオロ35形に比べ広くなっているため定員は60名となっている。1964(昭和39)年に全車15両ともオハ51形(後に4両がロングシート化しオハ41形200番代に改造)に格下げされたため形式消滅した。



TOPPREVNEXTBOTTOM

◆オロ42
 オロ42 1〜5(旧オロ40、切妻形)
 腐食が激しかった航空機用ジュラルミン製の試作車オロ40 98〜102を車体更新した転換クロスシート式の狭窓2等車(並ロ)で、1954(昭和29)年に名古屋工で5両改造された。車体はオハ46形に準じた軽量タイプの切妻形となっているが、一般形客車では珍しく低屋根構造となっている。車内はオロ41形と同様に転換クロスシートとなっているが、シートピッチがオロ41形に比べ狭く(オロ35形と同じ)なっているため定員は64名となっている。台車はスハ42形と交換改造した防振ゴム付のTR40Cを使用している。急行「銀河」「出雲」などで使用されたが、1965(昭和40)年にオハ53形100番代(後にロングシート化しオハ41形250番代に改造)に格下げされため形式消滅した。

オロ42 1
オロ42 1(東シナ 宮原操車場、1959年 -月

 写真:奥野利夫氏より提供

 <車両履歴>
  オロ40 98 (1947年/新製)
    ↓
  オロ42 1  (1954年/改造)
    
  オハ53 101 (1965年/格下げ)
    ↓
  オハ41 251 (1967年/改造)



TOPPREVNEXTBOTTOM

◆スロハ32
 スロハ32 1〜72(旧スロハ31550〜31621、電気暖房付は+2000)
101〜105(旧スヤ51←スロハ32、北海道向け)
 スロハ31形に続いて製造された広窓丸屋根形の2・3等車で、1939〜1941(昭和14〜16)年に日本車輌、新潟鉄工所、汽車製造、川崎車輌で72両製造された。車内は中央部に洗面所と便所が設けられ両側に2等室と3等室が配置されており、側窓は1200mm幅(2等室)または1000mm幅(3等室)となっている。車体形状は丸屋根形で、台車はTR23を使用している。製造当初はスロハ31550〜31621という車号であったが、1941(昭和16)年にスロハ32 1〜72に改番された。戦災により9両が廃車となり、戦後は進駐軍に接収されて 6両がオイネ31形、スロニ33形、酒保車スミ36形に改造された。接収解除後、スロニ33形に改造された1両は1951(昭和26)年にスロハ32形に復元され、その他の5両は特別職用車スヤ51形に改造され、その後1952〜1953(昭和27〜28)年に長野、多度津工でスロハ32形に復元されたが、北海道向けに二重窓付きとなったためスロハ32 101〜105に改番された。1963〜19--(昭和38〜--)年にオハネ17形またはスハ50形100番代(後に12両がマニ36形に改造)に改造され、残った車両も19--(昭和--)年までに廃車となり形式消滅した。

スロハ32 55
スロハ32 55(新ニイ 上田駅、1963年 6月

 写真:「北総レール倶楽部」より提供

 <車両履歴>
  スロハ31604(1941年/新製)
    ↓
  スロハ32 55(1941年/改番)
    
  スハ50 118 (1965年/格下げ)
    ↓
  マニ36 82 (1967年/改造)


HOME】 【オハ35系 Part 12 】 (C)Copyright 1999-2005 Masahiro Ito.
All rights reserved.